ある日突然、獣医師から余命宣告を受けても、なかなか「その現実」を飼い主として受け入れられないものです。それが「もしかして」と予感があったとしても。
もし今、その現実に直面し思い悩んでいる方がいて、偶然にもこの記事を見つけ読んで頂き、少しでもお役に立てたのなら。そう思って書いています。
来るべき日のために
頭では分かっていても「その現実」を認めてしまうようで、実際には穏やかに送ってやるためにも進めなければならないのに愛猫の生前には準備ができないものです。私もそうでした。
東京都府中市に位置する慈恵院は、多くの人々にとって心の支えとなる場所です。特にペットを失った飼い主の皆さんにとって、慈恵院は悲しみを癒し、新たな希望を見つける場所となるかもしれません。今回は、慈恵院の歴史とペットの喪失に対する心の対処法についてご紹介します。
ペットの喪失に対する心の支えと歴史
慈恵院の歴史:大正10年から国内最大級の総合ペット霊園としての歴史があります。慈恵院は臨済宗のお寺ですが、宗教宗派は問わず犬や猫、小動物といったペットの葬儀や人形供養などを行う寺院として知られています。ペット葬儀としては100年以上の歴史を持ち、東京都府中市の本山付属の多摩犬猫霊園は、ペットの墓地としては日本で最大級と言われているそうです。私も年に何度かお参りに行くのですが、納骨堂や合同供養塔などへ、いつもご家族の方が絶えることなくお参りされています。
日々、悲しいニュースが世界中に溢れています。けれど、世の中にはペットが亡くなった後にもずっと、愛を伝える心優しい人たちがこんなにも沢山いるのだと、ここに来るたびに穏やかな気持ちになるのは私だけではないはずです。
ペットの喪失に対する心の対処法:ペットを亡くした時、悲しみや喪失感は飼い主にとって非常につらいものです。しかし、その悲しみを受け止め、乗り越えるためにはいくつかの方法があります。ありきたりではありますが、少しここに記載いたします。
- 悲しみを受け入れる:
最初に、ペットの喪失に対する悲しみや喪失感を受け入れることが重要です。感情を抑えずに、その悲しみを素直に感じましょう。 - サポートを求める:
悲しみを一人で抱え込まず、家族や友人、または専門家のサポートを求めることが大切です。最近では心のケアやカウンセリングサービスも臨床心理士から提供されていますので、安心して利用しましょう。 - 思い出を大切にする:
ペットとの思い出を大切にし、その存在を心に留めておくことが大切です。写真や動画を見返したり、日記を書いたりすることで、ペットとの愛おしい思い出を永遠に残すことができます。
私が先住猫を亡くした時の落ち込みようといったらありませんでした。悲しみを振り切るためにと仕事を詰め込んでみるのですが、移動中に涙が溢れ運転ができなくなってしまったり、夜中にふと一緒に寝ていた時の愛猫の温もりを感じて目が覚めると、涙でグチャグチャになっていたり。そこでまた亡くなったことを思い知っては更に落ち込んでしまったり、と。
本当に大変でした。
愛するペットを失った悲しみに特効薬はないのかもしれません。
慈恵院での心の支え
慈恵院は、その静かな雰囲気と穏やかな空間が、悲しみに包まれた飼い主の皆さんにとって心の支えとなるかもしれません。
境内を散策すれば、同じように愛するペットを失ったご家族がお参りされている姿を見ることになります。皆さん過ごし方は人それぞれ。納骨堂ではご夫婦がスマフォを覗き込み画像や動画を見ては、思い出を語り合い涙する姿もあれば、愛犬や愛猫を連れて笑顔でお参りするご家族の姿などを見かけることもあります。愛するペットのお骨の前で、合同墓地の前で、手を合わせながら日々の事を伝える姿を見ると前に進む勇気をもらいます。
お参りをされるご家族の皆さまが、本当に穏やかな表情をされているのがとても印象的です。
心を落ち着かせ、静かに寛ぐことで、悲しみを癒し、新たな希望を見つけることができるかもしれませんね。
参考
- もしもペットが亡くなったら(慈恵院HPより)https://www.jikeiin.jp/leave/
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